私は、45歳の主婦です。
同い年の主人とは20歳で結婚し、長女を産んだのが22歳。
けっして裕福な家庭ではありませんが、私も長年に渡り
契約社員として地元のメーカーで事務として働き、それ
なりに安定した家庭を築いてきました。
主人と共働きで育てた2人の子ども達も、すでに成人し、
最近では少しだけ生活にも余裕が出始めていました。
そんな私の気の緩みが、あんな結果になってしまった
原因なのかもしれません。
私が働く会社は、大手の鉄鋼メーカーを中心に幾つかの
会社が出資している合弁会社で、私たち契約社員を使う
職場に上司たちの多くは、本社から期限付きで出向して
くる人間たちです。そして彼らの多くは、出向者である
とともに単身赴任者であり、3年前に私の直属の上司と
なったその男も、東京に奥さんと子どもを残し出向して
きていました。
私より2歳年下の43歳だったその男は、職場では非常に
紳士的で、個人的にも私と気が合う上司でした。
山歩きが趣味だという男とは、高校時代陸上部にいた
こともあり、体を動かすことが好きな私と趣味におい
ても共有する部分があり、グループでは何度かプライ
ベートで一緒にでかけることもありました。
そんな男との間違いのきっかけは、突然決まった、男の
東京への帰任の辞令でした。男と私には、一度登ろうと
しきりに話題にしていながら、友人たちとの都合があわ
ず果たせていない山がありました。
男の帰任が急遽決まったことから、せっかくだからと、
半ば無理をして男と2人だけで、その山に登ることとな
ったのです。
上司ながら、男のことを弟のように思っていた私は、
全く油断していました。男も最初からそのつもりでは
なかったと思います。しかし、夏休みには早すぎる
初夏の平日の山は余りに静かで、そして、暑さ故薄着
だった私の身体は男の違う部分を呼び起こしたようで
した。
私の後ろを歩いていた男は、突然私を羽交い絞めに
すると、登山道を離れた森の中へと私を引きずり込み
ました。
「やめて、何をするの」
そう言って、男を振り払おうとしましたが、男の力は
強く、私は草むらへと押し倒されました。
「乱暴したくない、最後だからやらしてくれよ」
男はそう言うと、私のシャツとブラジャーを捲くり
あげると、私の乳房をなめ回しました。最近では、
主人からも、そのような行為をされることがなくなって
いた私は、ただ驚き、うろたえました。けっして感じた
とか、受け入れたとか、そのようなことはありませんが、
男のことが嫌いであった訳ではなかったため、私は、
あまり激しく抵抗することが出来ませんでした。
抵抗しない私に勢いづいた男は、私のジーパンに手を
かけると、私の足から下着と一緒に一気に引き抜きま
した。
主人以外の男に犯される。
そう思った私は、急に悲しく、そして怖くなりました。
「お願い、それだけはやめて」
明るい太陽の下で、ほとんど全裸にされ、主人以外の
男に身体中をまさぐられ、なめ回されながら、私は
私の身体に覆いかぶさる男に、泣きながらそう頼み
ました。
「男はこうなってしまうとダメなんだ」
男はそう言うと、自らズボンと下着を脱ぎ捨てると、
黒く、そして大きく膨らんだ自分の物を取り出し、
私の股間を貫きました。濡れてもいないのに入れられる
痛みと、主人に対する罪悪感やら、自分の油断に対する
自己嫌悪やら、男に裏切られた悲しみやら、こみ上げる
様々な感情から、男に犯されながら、私は更に激しく
泣いていました。
やがて、私の身体の上でうごめく男の息遣いが激しさを
増しました。私も2人も子どもがいる女です。男が果て
ようとしている気配ぐらい分かります。
「お願い、中では出さないで」
男の身体を押しのけようと抵抗しましたが、それに反比例
するように男は私を抱きしめ、激しく股間を打ち付けました。
そして結局、男は私の中に欲望を吐き出しました。
その日は安全日だったので、幸い妊娠の心配はありません
でしたが、私は、自分の中に主人以外のものが注ぎ込まれ
たことを受け止めきれず、男が私の身体から離れた後も、
しばらく呆然としていました。
不可思議な気配に、ふと我に返った私は、自分の目を疑い
ました。なんと、男に犯され呆然と横たわる私の姿を、
あろうことか男は携帯で何枚も撮影していたのです。
「このことは2人だけの秘密だからね」
狡猾そうな笑みを浮かべ、そう言う男に、私は初めて
憎しみを感じるとともに、そんな男を弟のように慕い、
信じて、こんなところにのこのこ2人だけでやってきた
自分の迂闊さを呪いました。
ほぼ予想通り、その後も男は携帯画像をネタに私を脅し、
男が東京に帰るまでに2度呼び出し、私をラブホテル
連れ込みました。そして男は2度とも何時間も私の身体を
蹂躙し、そして泣きながら哀願する私を無視して、私の
中に自分の遺伝子を注ぎ込みました。
主人に知られることへの恐怖と、そして、もう少しで
この男とも縁が切れるのだからという自分への言い訳
から、私は最後まで男に抵抗できませんでした。
男が東京に去った今、私にもまた普通の暮らしが戻って
きましたが、あのことは、こうして誰かも分からない人
告白するのがやっとで、私が墓場まで持っていかねば
ならない秘密となりました。