彼は、京都の自宅でタバコを吸いながら回想していた。
「ふ?、とうとうやっちまった」彼とは、名前は 朝倉 葉一 (35)、未婚、内科の免許を持ち医者として働いていたが、それは仮の姿で、本業はその世界ではかなり名が知れている一流のスパイAND 暗殺集団「熊の爪」に属していた。
葉一はその組織の幹部で、新しく組織に入った者の指導もまかされていた。
仕事の腕は一流なのだが博打に目が無く、よく組織から注意を受けていた。
そのため、彼には相棒であり親友の、 伊澤 伸二(38)がお目付け役として付けられていた。
伸二は葉一とは違い真面目で組織から信頼されていた。
「200万の借金を返す為とはいえ、組織を売ってしまうとは…まずったな」葉一は頭を抱えてつぶやいた。-----続きを読む